腕の内側を1とした場合の比較
ステロイドはアトピーの炎症に最も効く薬です
病院によって違うとは思いますが、私の行く皮膚科では
診察後に看護士が軽い力ですり込むように塗ってくれます
でも、塗り方の説明はいたって簡素だったのです
「これをひどいところに塗って、よくなってきたら
これをたっぷり塗るようにしてくださいね」
説明不要かもしれませんが
最初の「これ」はステロイド
次の「これ」は保湿剤です
間違った塗り方で悪化させてしまうステロイドなので
正しい塗り方を知っておきたいものです
ステロイドの塗り薬は患部に付けてから10~15分程度で
皮膚に吸収されます
15分程度過ぎても、薬を塗った患部がベトベトしているときは
塗りすぎですので、やわらかい布などで押さえて取るようにしましょう
塗る場所によっては特に力加減も意識しないといけません
皮膚が薄いところにゴシゴシこすり付けないようにしましょう
もちろん薄くないところもソフトに塗るほうがよいです
薬は、力をいれずにスーっとのばすように付けます
「すり込む=こする」ことになり悪い刺激を与えます
こすって赤くなるのは血液の循環が良くなるからです
皮膚の薄いところは顔・首・耳の裏・わきの下・ひじの内側
ひざの裏側などです
あと、まぶたや外陰部、わきの下は原則ステロイドを
塗ってはいけないとしっかり覚えておきましょう
医者は炎症の状態や、発症している場所に応じて塗り薬を
決めているそうです。それで様子を見て次の診察日に薬を変えていくか
薬と患者さんとの相性はいいかなどの判断材料にします
なので、ファーストケアは言われたとおりに塗らないと
間違った判断をされることを招きかねないのです
指示された回数を守って塗るようにしましょう
痒いと感じないときでも指示通りに塗ることも大切です
副作用が恐いから少しよくなっただけで中止すると
また痒くて塗る・・・
こういう塗り方が一番ダラダラ塗り続けるはめになる
可能性がありますからね
ステロイドは1日に何回塗ればいい?
1日に塗る正しい回数は1~2回です
回数を多く塗るのがいいわけではありません
体にステロイドを塗って効き目が作用すると
12時間程度空けないといけません
体が受け付けるステロイドの受容体は薬の作用が出ると
半日は作用しなくなるため間を空けたほうがいいというわけです
その間に痒くなってしまった場合は、保湿剤でしのぐか
冷やしたタオルで患部のかゆみをポンポンと冷やして
抑えてやることが大切です
症状が弱くなれば回数が減り、弱い薬へと変更していきます
【まとめ】
■ 外用薬は量や塗り方によって効き目に違いが出る
■ たくさん付ければ効くというわけではない
(吸収する受容体に限界がある)
■ 薬はすり込まずに、スーっとのばすようにつける
症状が悪くなる原因のひとつに薬をゴシゴシすりこみ
摩擦刺激となって悪化させている場合がある
■ 使用量・期間は医者の指示を守る
■ 自分の判断で勝手にやめない
■ 自分の判断で量を増やさない
■ 皮膚の薄いところは塗り方をやさしく
■ ステロイドを原則、塗ってはいけない部位がある
皮膚から吸収する度合いには違いがあります
吸収量の高い部位に強いステロイドを処方されたら
医者によく確認をとったほうがいいと思います
中には強めのランクなのに、副作用は弱い薬もあります
こちらで確認できますので参照ください