アトピー肌は、ばい菌に弱いから殺菌効果のある石けんを
使えば安心なのでしょうか?
薬用ミューズなどの「薬用石鹸」には殺菌効果があります
「薬用」だから皮膚病に使えるのでは?と思われがちですが
その名の通り、薬が入っているので要注意です
薬用石けんをアトピー肌に使ったら、余計ひどくなったという
ケースがあるのです
医薬部外品である薬用石鹸には、2通りあります
ひとつは肌の殺菌消毒用、もう一つは肌荒れ防止用です
ミューズなどの薬用石鹸は、トリクロサンという医療用に
使われる強い殺菌成分が含まれており、人体に対する作用が
強いのです
マイルドタイプもあり、アレルギーテスト済みではありますが
アトピー肌の方は敏感なので、一応避けたほうが良いと思います
医薬部外品なのですから、皮膚のバリア機能の弱いアトピー肌に
使用すれば、強い刺激になってしまうのです
ミューズは殺菌・消毒用、薬用とはっきり表示がありますが
「買う前に成分表示を確認しなくては」と思いますよね?
でも、そこでもう一つ注意点があります
医薬部外品というのは薬事法上、効能欄に病名を書くことが
認められているのです
効果のある病名として「湿疹、皮膚炎」と記載があれば
間違って買ってしまうことも十分考えられませんか?
そうなると、成分についてしっかり調べておくことが大切
最悪、使用後に気づくにはどうしたらよいでしょうか?
その目安は、手洗いに使うと分かりやすいと思います
殺菌成分の入った薬用せっけんで手を洗うと、すごく乾燥して
カサカサになり、肌荒れが起きやすいのです
バリア機能の弱ったアトピー肌の皮膚ですと、確かにばい菌も
恐いのですが、薬用石鹸を使うと皮膚にもともと住んでいる
スキンフローラという常在菌数のバランスが狂います
善玉菌(皮膚常在細菌)は乾燥・色素沈着・炎症のほか
老化・シワなどの肌の障害から守る役割りがあります
善玉菌といわれる、スタフィロコッカス・ エピデルミディス菌
プロピオニバクテリウム・アクネス菌のバランスが狂うと
肌の弱酸性を保てなくなったり、皮脂膜を作る働きに障害が出ます
皮脂膜が荒れると、かえって細菌に感染しやすくなるので注意が
必要なのです