肌を露出する部分の色素沈着を見られ、アトピーとわかってしまう
首の黒ずみが取れないと、浴衣や首が大きく出る服も着れません
ピーリングをすれば、いやな黒ずみを消すことはできるのでしょうか？
ピーリングの効果は、剥離される層の深さによって異なります
日本では角質から～真皮の上層にとどまる範囲内でのピーリングが安全とされています
でもアトピー肌にピーリングしても大丈夫？？
結論からいうと、やるべきではありません
ピーリングとは、酸などを使って古くなった角質を取り除き
肌の再生を促す美容方法ですからアトピー肌には刺激が強すぎます
ピーリングでは皮膚表面を剥離するわけですが、剥離する深さの
コントロールが安全性で肝心なところです
コントロールする要素としては以下のものが挙げられます
薬剤の種類・濃度・ＰＨ・皮膚への塗布時間・ピーリング治療の頻度
角質～真皮上層までの施工はマイルドピーリングと言われています
ＡＨＡ（α-ハイドロキシ酸）を使います
酸の濃度が低くてもＰＨが低い場合は塗布時間が短くても
皮膚に火傷が生じることがあります
家庭用の肌にやさしいピーリング化粧品もあるよね？
皮膚科でやってもらえるケミカルピーリングなら
肌への負担が少なそうだから大丈夫なのでは・・・
そう思っている方もいるのではないでしょうか？
市販のピーリング剤にもいろいろ種類がでてきていますが
角質をポロポロと擦り落とすゴマージュやスクラブ
拭き取りタイプなどは肌への摩擦を起こします
洗い流すタイプのものもあるので、肌への負担だけ考えると
こちらのタイプが望ましいです
家庭用のピーリング化粧品は皮膚科で用いられるものより
濃度が低いので危険が無い代わりに効果も薄いです
アトピーの黒ずみの原因は炎症によるものがほとんどです
炎症の跡は角質層の基底層部分までなら落ちやすいのですが
長年放置した場合は真皮のあたりに色素が付く場合が多いのです
ピーリングは余分な角質を除去することでターンオーバーが高まるのが
目的のスキンケアです。ターンオーバーは基底層より上の部分のことですから
そもそも効果は望めないのだと思います
参考までに、敏感肌の人がホームピーリングをするときの注意点を紹介します
クリームやジェルタイプで洗い流すタイプを使用する
肌をあらかじめ、水で濡らしてからピーリングする
ピーリング化粧品自体を水で薄めて使う
ピーリング化粧品の使用時間を短くする
肌に赤みが出たらストップする
ピーリング後は保湿を念入りにする
３～４日はピーリングした部分の肌に負担がかかるようなケアはしない
紫外線の影響を受けやすくなるので対策を取る
バリア機能が落ちた状態になっているのでセラミドなどの保湿成分を
しっかり補給する
アトピーの炎症はすっかり治まって、黒ずみの跡だけが気になる
自己責任でもやってみたい・・・という方も見えるのかもしれません
やってみなければ分からないとも言えますが、ケミカルピーリングと言えど
アトピー肌にとっては荒療治と言えるのではないでしょうか
そして、やってはみたものの色素沈着が真皮の途中まで達していた場合は無駄に皮膚に
負担を掛けただけになってしまいます
ピーリングよりはビタミンＣ誘導体のイオン導入のほうが良いかと思います