腕に塗るステロイドを、間違えて顔に塗ってしまった…
少し塗って、すぐ気がつき、拭きとったけれど
副作用が出るんじゃないかと心配です…
手元に、複数の塗り薬があると、何かの拍子に
間違えて使ってしまうことが起こりがちです
顔や腕などに、アトピーの湿疹やかゆみがある場合
同じような症状でも違った種類のステロイド軟膏を
出されるのはなぜでしょうか?
それは、人間の体の場所によって皮膚の厚みが違うからです
顔や首、肘や膝の内側、わき、外陰部などは皮膚が薄いので
弱いランクのステロイドでも効果があります
それに対して、背中、胸、お腹、腕、足などは皮膚が厚いので
強めのステロイドが使われます
もっとも皮膚が厚いのは、手のひら、足の裏ですが
この部位に処方されるのは、最強(ストロンゲスト)の
ステロイドが多いようです
もちろん、患部の状態によってもステロイドの強さは選ばれます
目の周りには、原則ステロイドを使わないか、眼科の弱い
ステロイドを使うようにしますが、顔には症状に応じて
ステロイドも使われます
ただ、皮膚が薄いので「強さ」と「塗る期間」には
慎重にならなければいけません
腕用のストロングクラスのステロイドを、顔に少々塗ったからと
いって副作用が出るわけではありません
ステロイド軟膏の強度ランクには、 5段階あります
強い順から、Strongest (最強)、very strong (とても強い)
Strong(強い)、Medium(おだやか)、Weak(弱い)の5種類です
一日2回、顔に塗ったとしても、副作用の心配が
ないと言いわれる安全な日数をご存知ですか?
強度別に許容できる期間を調べてみました
■Strongest…連続使用は1週間以内
■Very Strong…連続使用は1週間以内、体幹部に処方
■Strong…連続使用は2週間以内、全身~体幹部に処方
■Medium… 連続使用は2週間以内、全身(顔を含む)に処方
■Weak… 連続使用は2週間、全身(尻や臀部含む)に処方
思ったより、長いと感じたのではないでしょうか?
最強ランクですと、1~2日ぐらいまでじゃないかと
思われる方も多かったのではないでしょうか?
これらの安全目安には、個人差がありますので
注意してください
また、期間だけで判断するのは危険です
軟膏を塗る量も、人によってばらつきがちです
軟膏は、べたっとしているので、厚く塗ると皮膚からの
吸収量も増えてしまい副作用へとつながりやすくなります
そうならないためには、正しい塗り方も知っておかなければ
なりません。顔と体用の2種類のステロイドが手元にあるのなら
塗る順番も大切なポイントとなります