アトピーとigeの関係|1型と4型で違うアレルギー反応の症状

アトピーの血液検査でIgEの数値を測りますが
IgEって、そもそも何なのでしょうか?

IgEとは、免疫グロブリンという物質のことをいいます

体の皮膚や粘膜に細菌やウィルスなどのアレルゲンが
侵入してくると、体内ではこれを異物として認識し
IgE抗体を作ります

このとき、免疫は過剰反応している状態となります

あなたの体にとって悪いものが、体内に入ってきた時
免疫グロブリンを作り、対抗できるようにするわけです

血液検査で、IgE値(免疫グロブリンを作る力)が高い
ほど、ある物質に対し過敏に反応している状態になる
つまり、アレルギーが強いということになります

アレルギー反応にはいくつかの型がありますが
アトピー体質の場合は、I型とⅣ型のアレルギー反応が
あります

I型(1型)とⅣ型(4型)の違いは何でしょうか?
I型アレルギー反応は「即時型」と呼ばれています
Ⅳ型アレルギー反応は、反対である「遅延型」です

■症状の違い

即時型は、アレルゲンが侵入すると、数分から
数10分で、かゆみや赤いブツブツした蕁麻疹の症状が
現れます

一方、遅延型では48時間以降に症状が出るとされています
アレルゲンが侵入してから2日~5日ぐらいたつと
湿疹やかぶれが起こるようになります

■アレルギー反応の違い

【Ⅰ型について】

Ⅰ型は、アレルゲンが侵入するとIgEが作られ肥満細胞と
結合します
そして、次に同じアレルゲンが侵入したときは
生成済みのIgE抗体に結合して肥満細胞を刺激します

肥満細胞は、ヒスタミンなどの顆粒を放出します
ヒスタミンには、血管拡張作用がありますので
皮膚に痒みや蕁麻疹を引き起こすのではないかと
されています

ヒスタミンのほかに、ロイトコリエンという物質も
放出しますが、こちらが起こす症状は、赤みが出る
紅斑や軽いしこり、炎症を引き起こします

ロイトコリエンが起こす炎症は、長く続くのが
特徴です

【Ⅳ型について】

Ⅳ型は、アレルゲンが侵入すると皮膚の表皮で
ランゲンハルスという細胞が侵入情報を感知し
皮膚の深いところの真皮内部の感作Tリンパ球の
ヘルパーT細胞に情報を送ります

ヘルパーT細胞からは、リンホカインという起炎物質が
放出されます

そして、48時間~~5日後ぐらいに、湿疹やかぶれを
引き起こすのです

感作Tリンパ球は、アレルゲンの情報を蓄積します
記憶しているので、同じアレルゲンが侵入するたびに
アレルギー反応を引き起こす性質を持っているのです

アトピー性皮膚炎では、独特のアレルギー反応が起きますが
現状ではまだその全容が明らかにされていません

すでにアトピー性皮膚炎になった方の血液を調べると
IgE抗体や、IgG(免疫グロブリンG)の数値が高い人が
多い傾向が強いですが、中には高くない人もいるようです

アトピー性皮膚炎の原因やしくみが特定できる日が
早くやってきてほしいと願うばかりです

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