アトピー肌のかゆみで、夜中に無意識に掻きまくってしまいます。
頭、肘や膝の内側、首、背中など…突然かゆくなると、もうガマンできない。
掻いたらいけないと分かりつつも、理性なんかふっ飛んで掻かずにはいられません。
アトピー肌で、そんな辛い思いをしている方、とっても多いんです・・・
掻けば掻くほど、湿疹や肌のガサガサはひどくなっていくので、朝や昼の間は痒みを感じても我慢するようにしています。
でも、寝ている時間はセーブできずに、本能のままに掻いてしまいますよね?
朝起きると、布団の上にはフケのような粉っぽい皮膚がポロポロ落ちているのを見るのが日課となってしまいうんざりしています。
同じシーツで寝るのは気持ち悪いから、コロコロテープで取ったり、毎日シーツの洗濯をしなくても良いように枕元を中心にバスタオルを敷くなどの工夫もしています。
いっそのこと、寝なければ掻かずににすむのでは? と思い詰めることもあるくらいに辛いものなのです・・・
昼間は痒みが起きないことも、よくあります。
起きている時間帯である昼間は、適度な緊張感があるため、耐えきれないような痒みは起きないことが多いのです。
お風呂や寝る時などは、温度の要因もありますが痒くなります。
リラックスしていると痒くなるのはどうしてでしょうか?
それは自律神経のバランスが関係しているようです
自律神経って、交感神経や副交感神経というやつです。
ちなみにリラックスしてる時のバランスは、副交感神経が勝っている時。
リラックスしていない時も、リラックスしている時と同様にかゆみはあるのですが、感じていない、痒く感じることが優先順位として後回しになっているようなのです。
我慢をして緊張していると交感神経過多になります。
このとき、人は痒みがあっても感じていないのです・・・
そして、家に帰りホッと一息ついて、お風呂や寝るなどの行為を取ると、体も意識もリラックスモードとなり、今までの緊張の反動から急激に副交感神経に戻ります。
そして、痒さに気づいてなかったのが、急に感じるようになってしまった・・・というわけなのです。
成人のアトピーは、ストレスが起因していることも多いため、リラックスすること自体は症状の回復にとても良いことです。
しかし、痒みが出てしまうため、掻きたくなるストレスが加わり悪化してしまうという悪循環となります。
痒みの苦痛の軽減と、かき壊しにより症状が悪化してしまうのを予防する目的で、抗ヒスタミン剤を使う方法があります。
抗ヒスタミン剤は、かゆみ物質ヒスタミンを抑える薬です
抗ヒスタミン剤には、抗ヒスタミン作用を有する薬剤である第一世代抗ヒスタミン剤と、抗ヒスタミン作用を持つ抗アレルギー薬である第二世代抗ヒスタミン剤があります。
抗ヒスタミン剤も、抗アレルギー剤も、どちらも抗ヒスタミン作用があります
気になる副作用ですが、眠気や倦怠感などがあり
発生率では第二世代である抗アレルギー剤の方が少ないです
抗アレルギー剤は副作用があまりありませんが、即効性が低いです
かゆみを抑えたい、応急処置として使いたい、と言う方は
抗ヒスタミン剤がオススメです
一般的には、第二世代抗ヒスタミン剤を使い、副作用やかゆみの抑制効果を見ながら、第一世代抗ヒスタミン剤を追加で服用するかどうかを判断します。
抗ヒスタミン剤の使用は、 1~2週間を目安にします
飲み方ですが、かゆい症状が現れたら、すぐに飲むとよいでしょう
抗ヒスタミン剤は、あくまで、外用剤を使う外用療法の補助として使うものであって、抗ヒスタミン剤だけでアトピーの炎症を抑えられるものではありません。
かゆみが強い時は、ステロイド剤の塗り薬と併用するのが正しい使い方です。
抗ヒスタミン剤や、抗アレルギー剤を併用することでかゆみを抑える効果が、より一層高くなるのです。