両性界面活性剤って何でしょうか?
シャンプーやリンスの成分を見て、聞きなれない名前に
戸惑う方は多いようです
いちおう、界面活性剤や合成界面活性剤は知っているけど
両性っていったい何だろうって思いますよね?
界面活性剤は、混ざり合う事のない、水と油の境界面を
活性化して混ざりやすくする物です
界面活性剤では水と結合する部分が「イオン」になる
性質を持ちますが、両性界面活性剤では結合部分が
陰イオンにも陽イオンにもなる両性の性質を持ちます
化粧水をはじめとして、洗濯洗剤やシャンプー・リンスに
石油から作られた合成界面活性剤はよく使われます
水と油を馴染ませる力があるので、皮膚の表面の角質層を
溶かして大切な皮脂を落としてしまうため、もともと弱い
アトピー肌のバリア機能を壊す悪しき存在なのです
両性界面活性剤は、補助剤の役目をするものです
他の洗剤に混ぜて、洗う力を上げる性質を持っています
両性界面活性剤の成分名称を紹介します
■成分表示
両性界面活性剤
アミノ酸系:アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
ベタイン系:アルキルベタイン
アミンオキシド系:アルキルアミンオキシド
■主な働き
・酸性、アルカリ性を中和する働きがある
・水に溶けたときアルカリ性領域では、陰イオンの性質に
・酸性の領域では陽イオンの性質を持つ
・洗浄性や泡立ち性を高める
これらの性質を利用して、補助剤として使うことにより
洗浄性や泡立ち性を高める効果が得られるようなのです
酸やアルカリを中和するはたらきを利用して、リンスや
トリートメントにもよく使われています
肌には影響がないのでしょうか?
副作用として、接触性皮膚炎になる可能性があります
皮膚粘膜の刺激作用、消化管の刺激症状、悪心、嘔吐
腹痛、下痢など。眼に入った場合は結膜炎の可能性もある
ようです
(参考文献:浦上芳達:両性界面活性剤(TEGO-51)による
職業性皮膚炎について)
両性界面活性剤は、自然界には存在しません
天然はなく、合成になるのです
補助剤とはいえ、安心できる物ではありませんね