ステロイド焼けが原因で色素沈着に?アトピー跡の黒ずみでよくある誤解とは

ステロイド焼け.jpg

アトピーで長年薬を塗ってきたので、黒い色素沈着ができてしまった・・・
薬の副作用で皮膚が黒ずんでいます・・・

このように、ステロイド塗り薬を塗り続けたことにより、 黒ずみなどの色素沈着ができてしまい 『ステロイド焼け』『薬焼け』などと呼ばれることが多いです。

でも、それ・・・ステロイドのせいじゃないのです。

ステロイド外用薬には色素沈着を起こす作用はありません。
むしろ、色が抜けて白くなる色素脱失という現象ならまれに起こります。

色素脱失は非常に強いステロイドを長期にわたり使った場合にしか起きません。
しかも、塗るのをやめれば元に戻ります。

ステロイドを塗っていたら皮膚が黒くなったような気がするから、副作用に違いない!と決め付けてしまう気持ちは分かります。

炎症を良くもしてくれるけど副作用で悪さもするステロイドですから、黒ずみもステロイドがあやしい・・・となりますよね。

皮膚が黒くなるのは薬の作用ではなく、アトピーそのものの炎症の跡による色素沈着です。

皮膚は炎症を起こした後、一時的に黒ずむ色素沈着がおこることがよくあります。アトピーは、炎症が良くなったり悪くなったりを繰り返す性質を持った皮膚病です。

「炎症後色素沈着』と呼ばれていますが、この黒ずみの正体はメラニンという色素です。炎症がひどい部分ほどメラニンが皮膚の深いところに落ちて取れない「沈着」した状態となります。

色素が沈着した深い部分は、普通の日焼けのようにターンオーバーで新しい細胞に入れ替わってキレイな肌に戻るというわけにはいきません。

何度も繰り返されるうちに顔、首、背中、腰などのほかに、ひじ、ひざなどの関節の裏側などの場所では、しだいに色が濃くなりやすく目立ってきてしまいます。

色素沈着は大人のアトピーに多く見られます。

時間はかかってもアトピーの炎症が回復すれば元の肌に大抵は戻っていきます。消えにくい黒ずみだった場合は、炎症によるメラニン色素の沈着が皮膚の奥深いところまで、つまり、真皮まで達しているかもしれません。

軽い色素沈着であれば炎症が治まれば消えていきます。
真皮部分での色素沈着の場合、まずはビタミン剤や漢方薬を補助的に使って効果を早める方法をとってみてはいかがかと思います。

■ビタミンC

湿疹の跡が色素沈着を起こして黒ずんでいるときなどに処方することがあります。

■ビタミンH

湿疹を掻き壊してしまったときに、表皮の回復力を高める目的で使って効果があります。

■ビタミンB 2、 B6

粘膜を強化する作用があり、唇の周りのただれなどに使います。

■ビタミンE

かさつきがちな皮膚の改善に補助的に用いることがあります。

これらのビタミンは色素沈着の改善やアトピーの炎症用の外用薬の効き目を高めたい場合に皮膚の症状を見ながら補助的に処方されることもあるのです。

しかし、ビタミンCは、そのままでは肌に吸収されにくい物質です。

効果的に取り込めるように、肌に入りやすい形に変えたものがあります。
『ビタミンC誘導体』というものです。

ビタミンC誘導体とは?

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