。アトピー性皮膚炎はアレルギー反応と深い関係があります
アトピーの検査でもあるアレルギーチェックのやり方には2つの方法があります。
ひとつは血液検査で、もうひとつは皮膚テストです。
この2つの検査によって、アレルギーの正確な判定ができるのです。
まずは、血液検査を行います。
診ている項目によって何がわかるのでしょうか?
血液検査の項目は大きく分けて4種類あります
■血清総IgE値 RIST(リスト)法
■好酸球
■血清総IgG値
■特異IgE抗体 RAST(ラスト)法
これらの検査でわかることってなんでしょうか?
順番にみていきましょう
■血清総IgE値 RIST(リスト)法でわかること
IgEを調べると、患者さんの抗原抗体反応の程度がわかります。
普通、総IgE値は大体100~200単位以下です。
300単位を超えると、アトピー素因を持っている可能性が大きいです。
ただ、500単位を超えたら非常に多いかというと、そんなことありません。
1千単位から1万単位はしばしば見られ、五万単位といった例もあります。
また、数値の高さがアトピー性皮膚炎の重症度を示すものではありません。
あくまでアレルギー反応を起こしやすい素地があるだけで、症状が起こらないこともあります。
反対に、低くても重症のこともありますし、数字も同じ人で変化します。
定期的に血液検査でアレルギー検査をしている人でも、体調が落ち着いている時は数値が低くなります。
ひとたび悪化すると数値も上がります。アレルギーの数値は日々変わりますので、そのときの検査は体調が良くて反応が出なかったというケースもあります。
一度大丈夫だったからといって安心してはいけない、ということですね!
■好酸球でわかること
炎症の度合いがわかります。
湿疹などで炎症が起こっていると、アトピー性皮膚炎でなくても好酸球の割合が増えてきます。
基準値は5~10%以下ですが、20~30%を超える人もいます。
炎症がひどい時は数値が上がり、症状が良くなると正常値に近づきます。
■血清総IgG値でわかること
アトピー性皮膚炎では、IgG値が高くなっている例も多く見られるため、参考までに調べることがあります
■特異IgE抗体 RAST(ラスト)法でわかること
IgE抗体はひとつのアレルゲンに対して、特定のものができるため疑わしいアレルゲン候補と血清を突き合わせることで、アレルギーを起こす可能性があるものを絞り込むことができます。
これを特異IgE抗体検査といいます
大人のアトピー性皮膚炎では、多くの人がダニやハウスダストに陽性と出ます。
なので、IgE値で分かることは『アトピーになりやすい体質かどうか』です。
でも、血液検査の数値は検査機関によって誤差があるって知ってましたか?
検査データは、あくまで参考になるだけです
あなたに起こっている皮膚の症状そのものが、最も重要な判断材料です。
それには、実際の皮膚の反応を見ることが最も信用できます。
そのために、より正確な結果が分かる、皮膚テストと呼ばれている検査方法があります