アトピー塗り薬といえば、保湿剤を除けばステロイド外用薬ということになりますが、副作用が当然ながら気になりますよね?しかし、いち早く改善したいとなれば医者も総合的に判断して(なんとなく出してんじゃないの?という病院もありますが)処方するわけです。
ステロイドの副作用には使う強度ランクの種類や、塗り続けた期間の長さが特に影響しますが、今回は塗る量について紹介します。
そのステロイド外用薬ですが、塗り方を説明してくれないというか、もう少し詳しく教えてよ?と感じることが多いです。2つ3つ4つ違う皮膚科を訪ねたことがある私もそう感じています。これは、自己防衛のためにも患者側から聞いた方が良さそうです。
ステロイド塗り薬の選び方は医師がするので選べませんが、塗り方には定義があります。
1FTUとかですね。これは、人差し指の上に軟膏をチューブから出した時の「長さ」で定義するものですが、日本とアメリカでは解釈が違うなんてこともあります。
1FTUとは何でしょう?
finger-tip-unitで、フィンガー・チップ・ユニットということなんですが、医者から「これを目安にして」なんて言われたことないですよね?自己経験では、チョンチョンと塗ってくださいとしか私も娘も言われてないので。
アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2009では「第二指先端から第一関節部までチューブから押し出した量(0.5g)が成人で手で2枚分すなわち成人の体表面積のおよそ2%に対する適量である」と記載されています。
でもね。塗り薬のチューブってキャップというか、口径というか、いわゆるサイズがマチマチじゃないですか?つまり、チューブから絞り出しても「太さが違う」わけですよね?つまり、それイコール量が違う。。
外用剤だと5gのものや、25gのものとかがあるんですが、これで1FTU出すと5gからの1FTUは約0.2gで、25g容器から絞り出した量は、約0.5gなんだそうです。つまり、1FTUの定義があてになる塗り薬チューブは25gのものといえるのです。
ステロイドで、よく処方されるチューブは、この5gのほうです。適量塗らないと効果が薄く、ダラダラと付き合ってしまうことになるステロイド外用剤ですから、医師からはこういうところまで説明してほしいですよね?
成人性アトピーに多い上半身や顔にはどれだけ塗っていいものなのでしょうか?一度にこれだけ塗ってもいいという目安を知っておくことは大切です。もちろん、塗りすぎやダラダラ続いてステロイドを使うのが長引くのを防ぐためです。
大人のアトピーは顔や首部位の発症が多いですから、ステロイドを使って改善しようとするのなら、塗る量にビビッて適当に塗ってしまうことが一番気をつけないといけないことかもしれませんね。
成人の部位による軟膏使用量を文献を参考にしますと、顔や首には「2.5FTU」で上半身の体部分は腹側だけで「7FTU」、背中側だけで「7FTU」です。腹、背中合わせると14FTUという意味です。そして、腕は「3FTU」と記載がありました。
ほかには、手が「1FTU]、脚が「6FTU」、足が「2FTU」です。
しかし、ここまで書いたような定義よりも、守っておきたい塗り方の定義がありますので、次回紹介します。「塗る回数」と「塗りこみ方」って迷いませんか?それが原因で副作用を引き起こしやすくしているかもしれませんので、ぜひ次回も読んでくださいね。