冬になると足だけ痒くなるのはナゼ?乾皮症とアトピーの違い

秋から冬にかけて、空気が乾燥すると皮膚がかゆくなる。
ひじや、ひざ、足が猛烈にかゆくなってませんか?

このままほかっておくと、肌がボロボロになると聞いた。
もしかして、アトピーになったかも・・・。

とくに真冬がひどく、夏になると症状が軽くなる。
皮脂欠乏症という皮膚病があります。

別名、乾皮症ともいいます

乾皮症は、年齢的に30代後半から多くみられますが、近年、冷暖房による乾燥により、1年中乾燥で悩む方も多いですから、冬だけではないということもいえます。

アトピー性皮膚炎と乾皮症の違いには何があるでしょうか?

乾皮症は、体の手足に乾燥の強い季節だけ発症し、重症でもなければ、湿疹は出ないという特徴があります。

最初は、できものができてるわけじゃないのに、ただ痒いだけという感じになります。

やがて、粉を吹くようになり、皮膚がひび割れるようになってくると、かゆみが強烈になってっくるのです。

湿疹ができるのは、重症の場合だけのようです。

気になる原因としては、その名の通り・・・。
皮脂欠乏=「皮脂が足らない」

これは、乾燥肌にも、乾燥ジワにも、アトピーにも共通の肌の状態です。

健康な表皮は、角層を構成する皮脂膜、天然保湿因子であるNMF、天然保湿因子どうしの並びを整える角質細胞間脂質(セラミド)の3つのバランスが取れている状態になっています。

加齢にもよりますが、これらの物質が減ると皮膚が乾燥しやすくなり、角質がはがれ皮膚の表面はざらざらの状態になります。

ざらざらの状態は皮膚表面が、荒れて、すき間だらけの状態なのです。水分もキープしづらく、潤しても潤してもすぐ乾燥してしまうワケはそれなんです。

そのうえ、冬の空気乾燥が加わり、ますます皮脂が奪われ、皮脂欠乏症(乾皮症)になるのです。

毎日の習慣の中にも、皮脂欠乏症を引き起こす要因が・・・。

長風呂が大好き、毎日、石けんでゴシゴシ体を洗うなどの習慣がある方も、冬になると皮脂欠乏症になる可能性が高まります。

季節によって生活習慣を変えるようにすることも取り組まれてみてはいかがでしょうか?

■皮脂欠乏症(乾皮症)を防ぐ生活習慣

・保湿クリーム

保湿を始めるのは、汗をかかなくなる時期から開始。
痒みが起きていない時からの予防ケアが肝心です。
アトピー肌にも使えるクリームがおすすめです。

・掻かない工夫

アトピーにも通じることですが、かゆくて掻くと炎症になり皮脂膜の荒れはひどくなるばかり。
爪を短く切って、掻かない工夫をすましょう。

・衣類の選び方

吸湿性が良い綿100%の衣類がおすすめ。
ポリエステルのようなチクチクする刺激もないので、敏感肌の方は素材選びにこだわりを持ちましょう。

・加湿器を使う

・冬の暖房は、夏より乾燥しがち

 加湿器を上手に使いましょう。

・体を温めすぎない

暖房で部屋を暖め過ぎると、体がかゆくなります。
体が温まるのが原因なので、薄着にするなどの工夫を。
また、アルコールや辛いものなども、控えめに。

・入浴のしかた

入浴しても、体はゴシゴシ洗わない。
弱酸性ビオレなどの、ボディーソープには界面活性剤が使われています。アトピー肌にもやさしい純石鹸を使うか、お湯洗いだけでも皮脂は十分に落ちます。

・睡眠をしっかりとる

皮膚の成長は、よい睡眠と大きく関係があります。
十分に休養をとって早めの就寝を心掛けましょう。

皮脂欠乏症は、アトピーとは違いますが、掻き壊しが原因で皮膚の表面が荒れ、菌や汚れ、刺激にも弱くなります。

今まで大丈夫だったものが、アレルゲンになることもあります。

それらは、アトピーになりやすい素因ともいえます。
そうならないよう、皮脂の取りすぎに注意しましょう。

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